この度、一般医を中心に日常診療における精神的疾患について勉強し、 患者紹介などに関し精神科医との連携をスムーズにすることを目的とする 「一般医-精神科医ネットワーク(通称G-Pネット)」を立ち上げました。
ご承知のように種々の対策にもかかわらず、本邦の自殺者数は平成10年より急増し、 以後7年にわたり3万人を超え、いっこうに減少傾向を認めません。自殺には精神疾患、
特にうつ病が大きく関与し、うつ病からの自殺を予防することは精神医学の大きな課題と思われます。 しかしながら、実際にはうつ病患者さんの精神・神経科への受診率はまだまだ低く、
特に初診では内科などの一般医の先生方を訪れている場合が多いことも周知の事実です。 これらのうつ病患者さんが早期から適切な対応や治療を受けることができれば、うつ病の改善、
ひいては自殺の予防にもつながると考えられます。しかしながら、内科などの一般医から 精神・神経科への紹介あるいは連携は十分に機能しているとは言えません。
一方、うつ病を始めとする精神科疾患は、さまざまな身体症状を呈したり、身体疾患を 合併することが少なくありません。このような時に精神疾患に見識の深い一般医の先生へ
紹介できるシステムがあれば精神科医にとっても極めて有用なことであると思われます。
このような観点から、内科などの一般医の精神・神経疾患に関する理解を深めること、 一般医から精神・神経科への紹介をスムーズにすること、精神・神経科から一般医への紹介を
スムーズにすること、さらにはお互いの連携と相互理解を深めることなどを目的として、 「一般医-精神科医ネットワーク」を育てていきたいと考えております。
G-Pネットは現在大阪を中心に活動しておりますが、ご賛同される地域があれば我々と連帯して 活動していただくことはやぶさかではありません。
平成15年度の大阪の自殺者は25人(10万対)です。G-Pネットでは5年後に大阪の自殺者を 20人以下に減らすこと大目標にしております。そのためには皆様方の高い志とご支援が必要です。なにとぞご協力よろしくお願いいたします。
一般医-精神科医ネットワーク
代表世話人 大阪樟蔭女子大学 学芸学部 健康栄養学科 教授 石蔵 文信
副代表世話人 社団法人 大阪精神科診療所協会 会長 渡辺洋一郎
こちらもご覧下さい。>>厚生労働省による関連記事
(厚生労働省戦略研究:自殺関連うつ対策研究
地域特性に応じた自殺予防地域介入研究の参加について)
(2013.4月現在; 敬称略 五十音順)
〒577-8550
大阪樟蔭女子大学 学芸学部 健康栄養学科 内
一般医-精神科医ネットワーク(G-Pネット)事務局(担当:石藏 文信)
Phone : 06-6723-8181 Fax : 06-6723-8348
E-mail : ishikura.fuminobu@osaka-shoin.ac.jp
※Phone・Fax共に直通ではないので、なるべくメールをご利用下さい。